REPORT

2017.06.01

セレウス菌は加熱調理後の温度管理も重要です。

日配食品は原料(穀物)由来の耐熱性芽胞を形成するセレウス菌に汚染されている場合もあります。加熱調理する日配食品についてはセレウス菌を増殖させないために、購入後の低温管理はもちろんのこと、加熱調理後の温度管理も重要です。
また、相当量の大腸菌群、一般細菌汚染が認められるものもあり、調理前の保管中の温度管理が大変重要であることも分かりました。(大腸菌群、一般細菌は製造工程が多くなるほど汚染されやすくなると考えられます)

調査目的

セレウス菌は土壌、ほこり、汚水など自然界に広く分布しており、穀物の汚染率が高いと言われています。また乾燥や熱に強い芽胞を形成するため通常の加熱工程では死滅させることが困難です。そこで小麦や大豆を原材料とした日配食品(ゆでうどん、豆腐類)のセレウス菌汚染状況を調査しました。また一般細菌数、大腸菌群数についても併せて調査しました。


調査方法

■調査時期:平成28年10月
■試料:市販されている日配食品(木綿豆腐30検体、絹豆腐29検体、厚揚げ24検体、ゆでうどん15検体)
■検査項目:セレウス菌、大腸菌群、一般細菌


調査結果


考察

小麦や大豆を原料とした日配食品のセレウス菌の検出率は10%前後でした。セレウス菌は耐熱性芽胞を形成するので原料に付着しているセレウス菌が日配食品に残存します。また通常の加熱調理で死滅させることはできないので、加熱調理後の温度管理に不備があると増殖し食中毒を起こします。したがって加熱調理後の日配食品は、加熱後の冷却を速やかに行い、保温の場合はセレウス菌が増殖しない温度を保つ必要があります。

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