REPORT

2011.12.01

生食用食肉規格基準「腸内細菌科菌群検査」の汚染調査

生食用食肉の規格基準に採用された腸内細菌科菌群は、EU諸国では大腸菌群に代わる衛生指標菌として汎用されています。しかし、食品の腸内細菌科菌群の陽性率は大腸菌群や大腸菌よりもはるかに高く、特に生肉は100%の陽性率になりました。生食用食肉を製造、販売するためには、かなり高い衛生レベルが要求されることになります。

調査目的

市販されている食品は、どの程度腸内細菌科菌群に汚染されているのかを調査しました。また大腸菌群及び大腸菌と腸内細菌科菌群との間にどの程度検出率に差が生じるかについても調査を行いました。


調査方法

■調査時期:平成23年10月12日~11月8日
■調査対象食品及び検査項目
・未加熱惣菜23検体、加熱済惣菜20検体については大腸菌群及び腸内細菌科菌群の調査を行いました。
・生肉8検体、加熱後包装食肉製品4検体については、大腸菌と腸内細菌科菌群について調査を行いました。


調査結果


考察

多くの市販食品には腸内細菌科菌群が存在していることが確認できました。また大腸菌群および大腸菌より、腸内細菌科菌群の方が高い陽性率となりました。加熱工程のない商品であれば、肉や野菜等の原材料には腸内細菌科菌群が付着している場合が多いと考えられるため、腸内細菌科菌群の制御は困難であると予測されます。また加熱工程後に作業が入る食品はしっかりとした加熱が重要で、加熱後に食品に触れる作業がある場合には、触れる器具等の洗浄殺菌をしっかりと行い、二次汚染をさせないことが腸内細菌科菌群の制御には重要だと考えられます。

CONTACT

pagetop