冷蔵庫内のファン部は高い割合で真菌に汚染されている可能性があることがわかりました。
冷蔵保管品を衛生的に保管するためには、この真菌の発生を予防しなければなりません。
冷蔵庫の開閉を速やかに行うことで結露を抑えることと、ファン部を中心とした定期的な清掃です。
また、汚れがあった時はアルコール系の除菌剤でふき取ると真菌を飛散させず、且つ薬剤が残存することなく清掃が行えます。

調査目的

冷蔵庫内のファン部分には黒色の汚れが付着していることが多いです。この汚れに真菌が含まれていると、ファンが稼働することにより真菌を冷蔵庫内にまき散らしたり、結露とともに落下して下の食材を汚染する恐れがあります。そこで厨房内の冷蔵庫のファン部にどの程度、真菌汚染があるのかを調査しました。

調査方法

厨房内の冷蔵庫（21箇所）および台下冷蔵庫（10箇所）のファン部を滅菌綿棒を用いて拭き取り検査を実施しました。
採取した試料液を0.1mlずつPDA培地・MY20寒天培地に接種し、25℃で5~7日間培養後、菌数測定およびカビ属同定を行いました。

調査結果

考察

使用中の冷蔵庫のファン部には、高い割合で真菌によって汚染されていることがわかりました。ドアの開閉により生じた結露や食品類の出し入れ・保管がもとで発生したものと思われます。特に、庫内空気を撹拌するためのファン部の網部分に付着が確認でき放置すれば色々な食のリスクを生むものと思われます。