REPORT

2012.09.01

紫外線包丁保管庫の殺菌効果について

包丁保管庫に収納するだけで、殺菌ができるわけではありません。
庫内では包丁の殺菌したい面、部分に紫外線が確実に当たるよう注意が必要です。
<正しい使用方法>
・包丁は汚れを完全に除去してから入れる。  
・保管庫内に不要品を置かない。
・詰め込みすぎて影になる部分を作らない。
・1時間以上保管する。
・保管庫内の壁面、ホルダを清潔にしておく。

調査目的

紫外線による殺菌力を利用した殺菌灯付き保管庫で包丁やまな板を保管している食品製造施設は多くありますが、しばしば正しく使用されていないケースがあります。
そこで、包丁保管庫での殺菌効果の検証を行いました。


調査方法

■使用菌株:大腸菌(グラム陰性菌)、黄色ブドウ球菌(グラム陽性菌)、枯草菌(芽胞形成菌)
■試験方法
試験液を標準寒天培地に0.1ml接種し、コンラージで塗り広げた。殺菌灯付き包丁保管庫の底部に所定時間静置した後取り出し、35℃、48時間培養後生残菌数を計測した。比較として、シャーレの上に紙を敷き紫外線が照射されない状態で保管庫底部に2時間静置し、同様に調査した。


調査結果


考察

包丁保管庫の紫外線殺菌灯は、一定の条件を満たせば強力な殺菌効果があることを確認できました。
その条件として、
(1)殺菌したい面に汚れがついていないこと
(2)殺菌したい面に紫外線が十分当たること
(3)芽胞を形成する細菌に対しては十分な照射時間を要すること
この前提条件を満たした使い方をする必要があります。

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