REPORT

2016.02.01

衛生手袋を長時間着用後、取り外した時の手指の衛生状況について

衛生手袋を長時間着用後、手袋を外して周辺器具や食材に触れる時は再度手洗いを行なう必要があります。また、手袋の再使用は行わないようにしてください。
手袋を外した後の手指は注意が必要です。長時間手袋を着用していると、手洗いで一時的に減少した手指表面の細菌数が増加するからです。

調査目的

衛生手袋を着用するときは、手洗いなどを行い手指の衛生に注意します。しかし、衛生手袋を長時間着用後、衛生手袋を外しても手指の衛生状態は手洗い時点と変わりないと思いがちですが、果たしてどんな状況か検査しました。



調査方法

手洗い後、手にアルコールを噴霧し擦り込み、手形培地(標準寒天)表面に手を押し付けました。その後手袋を着用し、2.0時間、3.0時間後に手袋を外した手を手形培地(標準寒天)に押し付け、35℃48時間培養を行い、手指の細菌数の変化を調査しました。



調査結果


考察

食品に直接触れる作業の際、衛生手袋を使用して長時間作業を行っていると、手指表面の細菌数が手洗い直後より多くなっていることがわかりました。
また、細菌数の増加は、特に指先で顕著でした。
これは、手洗いでは除去しきれなかった細菌が汗等により表面に浮き上がり、手指の細菌数が多くなったものと推測されます。
このような状態で手袋を外して、器具や食材に触れると、それらを汚染させるリスクがあることが分かりました。


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