REPORT

2012.11.01

包丁保管庫の誤った使い方の検証

紫外線殺菌灯付き包丁保管庫は、庫内での反射を利用して、紫外線が包丁全体に照射されるようになっています。紫外線の殺菌力を有効に作用させるためには、庫内を清潔に保ち、底部にも布や物を置かないで、紫外線の反射を妨げないようにすることが重要です。

調査目的

紫外線殺菌灯付き包丁保管庫は、包丁に紫外線を照射することにより殺菌しますが、底部に布巾を敷いたり、砥石を入れたり、また内部のステンレス壁面が汚れているケースをよく見かけます。そこで、包丁保管庫の底部に物を置くと殺菌効果にどのような影響があるのかを調査しました。


調査方法

■使用菌株:大腸菌(グラム陰性菌)、枯草菌(芽胞形成菌)
■試験方法
試験菌液を包丁の刃の部分、柄の部分に10μl接種し、紫外線を照射させて包丁保管庫に所定時間吊り下げ保管した後、滅菌綿棒でふきとり生残菌数を測定しました。比較として、保管庫底部に不織布を敷いた場合での生残菌数を同様に測定しました。


調査結果


考察


今回の調査では、紫外線殺菌灯付き包丁保管庫は正しく使用すれば、60分間で包丁の刃の部分も柄の部分も期待どおり殺菌出来ますが、底部に布を敷くと庫内での紫外線の殺菌力が低下することが分かりました。即ち、反射による効果が非常に重要であることが分かりました。

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