REPORT

2013.09.01

冷蔵庫内でも増殖するリステリアに注意が必要です!

冷蔵保存はリステリアの増殖速度を遅くする効果はあります。しかし、冷蔵状態でも長期間保存すればリステリアは食中毒が起こり得る菌数まで増殖します。したがって、RTE食品や果実・野菜をリステリアに汚染させないことはもちろんですが、冷蔵保存を過信して、RTE食品等を長期間冷蔵庫内で保存することは危険です。
※RTE食品:Ready-to-eat食品(非加熱調理済食品)

調査目的

食品中の細菌を「増やさない」方法として最も代表的なものは冷蔵保存です。しかし、リステリア・モノサイトゲネス(以下リステリア)は冷蔵保存中の食品でも増殖する致死率の高い食中毒菌として注目されています。そこでリステリアが低温環境においてどの程度増殖するのかを調査しました。


調査方法

■使用菌株
 リステリア(Listeria monocytogenes ATCC15313)
 大腸菌(Eschrichia coli ATCC8739)
■試験方法
リステリア及び大腸菌を普通ブイヨンに接種し、4℃で22日間、10℃で7日間保存し、菌数の経時変化を調査した。


調査結果


考察

リステリアは大腸菌と比べて10℃保存での増殖速度が速く、5日後で食中毒が起こり得る菌数まで増殖しました。また多くの細菌が増殖できない4℃保存でも増殖することが判りました。

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