REPORT

2011.03.23

食肉の食中毒菌汚染状況調査

生の食肉は常にサルモネラやカンピロバクター等の食中毒菌に汚染されている恐れがあります。食中毒を未然に防止するためには、生食はくれぐれも注意し、調理時の二次汚染の防止・加熱の徹底に努めることが重要です。

調査目的

サルモネラやカンピロバクターは、厚生労働省の食中毒統計において常に上位を占めており、家畜や家禽の腸管内に広く分布していていることから、解体工程での食肉汚染が問題となっています。そこで、前年度に引き続き、生の食肉についてサルモネラ及びカンピロバクターの汚染状況調査を行いました。



調査方法

■調査時期:平成22年10月~11月
■試料:市販又は店内調理される生の食肉
■試験方法
牛肉33検体、豚肉71検体、鶏肉76検体(合計180検体)について、サルモネラ及びカンピロバクターの検査を行いました。


調査結果


考察

今回の調査結果では陽性検体のほとんどが鶏肉であり、鶏肉のサルモネラ汚染率は30.3%、カンピロバクター汚染率は28.9%でした。(平成20年度厚生労働省調査サルモネラ42.9%、カンピロバクター23.5%、自治体調査サルモネラ46.7%、カンピロバクター26.7%)
鶏肉の主な汚染経路は、解体時に腸管が破れた場合の直接汚染と、食鳥処理施設内での二次汚染の間接的汚染が考えられますが、現状の食鳥処理と衛生管理だけでは防ぎきれないようです。
したがって、生肉は常にこれらの食中毒菌等に汚染されているものとして取扱い、喫食時や調理加工時の予防策が重要です。

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