ホーム > 調査レポート >衛生手袋を長時間使用後、取り外した時の手指の衛生状況について
衛生手袋を着けるときは、手洗いなど手指の衛生に注意して着けますが、長時間使用後、外しても衛生状態は手洗い時点と変わりないと思いがちですが、果たしてどんな状況か検査しました。
手洗い後、手にアルコールを噴霧し擦り込み、手形培地(標準寒天)表面に手を押し付けました。その後手袋を着用し、2.0時間、3.0時間後に手袋を外した手を手形培地(標準寒天)に押し付け、35℃48時間培養を行い、手指の細菌数の変化を調査しました。
食品に直接触れる作業の際、衛生手袋を使用して長時間作業を行っていると、手指表面の細菌数が手洗い直後より多くなっていることがわかりました。 また、細菌数の増加は、特に指先で顕著でした。 これは、汗等によりでは除去しきれなかった細菌が表面に浮き上がり、手指の細菌数が多くなったものと推測されます。 このような状態で手袋を外して、器具や食材に触れると、それらを汚染させるリスクがあることが分かりました。